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管理人・深月のブログです。主に読書や、普段の生活について書いていきたいと思います。
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シリーズ第9弾。今回は神奈川の方中心のお話ですね。。

このシリーズの中で一番共感したかもなぁ。犯人に。。

誰だって一度は比べたり比べられることはあるはず。そしてその度に、

傷ついたり傷つけたり。人間避けては通れない道ですよね。

そして、自分には到底かなわない人には尊敬もするし、嫉妬もする。

人間奇麗事だけ言って生きてるわけではないですしね。

聖人君子のように清らかに美しく、なんて到底できませんよ。。

でも今回の犯人は間違ってしまったのです。

自分と比べて、劣っている人は見下し、そして自分の手を汚さず他人の手によって

排除する。そして、自分より優れている人も、激しく嫉妬し、言いがかりをつけて

自分より劣っていると自分に言い聞かせ、排除する。。

全ては好きな人のために。

この話ばかりは、犯人の名前が出てきた時点でカラクリは読めてしまったのですが

なんていうんですかね・・・人間にしか持ち得ない、情念の激しさというか執着心というか。

悲しいほど伝わってきたんです。

この人はただ不安だったんだなぁと。プライドが高くて、そのくせ臆病で自分に自信がないから

好きな人に自分の気持ちを伝えられなかったんだなぁ。

素直になれれば良かったのに。そうしたら相手だって、受け止めてくれたはずなのに。

無茶苦茶残念でならなかったです。

相手もこの人を心配してて、この人のやっていることを察知してたんですよね。

でも、自分との気持ちにケリをつけるために、そしてその人を縛っていた「自分」を

解き放つために、最後に別れたんですよね。

「勝ち負けじゃないぞ」

「勝ち―――負け?」

「善し悪しでもない」

 どう云う―――意味?

「解らないようだな」

「え、榎木津君―――」

「もう遅い」

「遅い?」


いわないで。

「僕は君が嫌いだ」



もうここら辺の流れが泣けてしょうがなかった。

学校の朝の読書の時間に、「どぁぁぁっぁぁぁっぁぁぁぁぁぁl!!!!!」と叫ぶところだったw

最後の「私はやっと泣くことができた。」というとこも無茶苦茶キューンとした(´・ω・`)

京極さんうまいなぁと思った瞬間でした。

よく京極氏は恋愛ものが苦手だ、と言う人がいますが、

こういう心情を行間で表すのが上手いひとだと思います。

宏美の少し屈折した榎さんに対する思いがつめられていると思います。

ではでは。




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